2013年3月2日土曜日

「なじょすべ」   


 
なじょすべ        


わたしね 病気 治すために
ムノウヤク野菜を 何十年も 食べてきた
福島で 野菜 こさえるごども
そこさ 居る ごども 
やっては なんねえと 思うのさ
だから カンパ 送らなかった
まごどに 気の毒 だったども 
と エミさんの 言う

測定所 立ち上げた
この 小松菜は 不検出
よかったら 買ってくなんしょ
それでも お客さん 3分の一
と タモツさんの 言う

下の 田んぼ 川の水が上がっから
1万ベクレル あるんだよ
阿武隈川の 青い 流れを見ながら
スギウチさんの 言う

ペットボトルの水道水 福島市が 売り出した
すると 世間はこう 言うんだ
カルト そのもの もう犯罪
ストロンチウムは 測ったの
プルトニウムは 出てないの
フクシマ県を 閉鎖しろ

なじょ すべなあ 

おめさん方よ
確かに オレも食わねえし
飲んでくれとも 言わねえが
悩む こころに 沿うてくれ
オレたちに 欲しいのは 
痛みを 分かつ こころだよ



 
 二本松の関です。福島に残っている人達への思いを詩にしましたが、書ききれません。言えることは、 原発から遠い生き方をしてきた人たちが、ひどい目にあっているということです。分かちあって欲しいのは辛さや悲しみ、痛みです。持てるものを分けることだ けが「分かつ」ことではないのです。
 
 

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