死の 灰は
あなたにも わたしにも
等しく 降る
大切な人の 肺の中 きらいな人の髪の毛に
そっと 死の灰は 入り込む
お父さんが 小さい頃
放射能は 死の灰って 呼ばれてた
雨にぬれたら ハゲになるって 言われてた
死の においのする 放射能
これは 昔話 じゃないんだよ
ベラルーシの 病院に横たわる
青白い 子どもたちのすがたは
28年後の フクシマの未来
それを お前の未来にしたくはない
死の灰は
1ミリシーベルトを 恐れる人の子どもにも
20ミリシーベルトを 気にせぬ人の子どもにも
等しく 降る 降る 降る
ああ そったに 原発 ほしいなら
おめさんの 街さ 建てたらいいべしさ
東京さ こせえたら いいべしさ
わざわざ アオモリの原発から
電気 運ぶごど ねえべしさ
原発事故の ありがたさは
誰もが ヒバクすることを
愛しい いのちの あることを
みんなに おしえてくれたこと
だれもが 気づかなければ ならない
みんな 生きなければ ならない
関 久雄 2013.1.29
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